吾輩は鱒である 第1章①

 吾輩(わがはい)は鱒である。尾鰭はまだ無い。

 どこで生れたかとんと見当(けんとう)がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でバチャバチャ跳ねていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは釣り人という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この釣り人というのは時々我々を捕(つかま)えて煮(に)て食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の網(あみ)に掬われてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。網の中で少し落ちついて釣り人の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一鰭をもって装飾されべきはずの身体がつるつるしてまるで蛇(へび)だ。その後(ご)鱒にもだいぶ逢(あ)ったがこんな片輪(かたわ)には一度も出会(でく)わした事がない。のみならず顔の真中があまりに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと煙(けむり)を吹く。どうも咽(む)せぽくて実に弱った。これが人間の飲む煙草(たばこ)というものである事はようやくこの頃知った。

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フライ地蔵

あまりにも釣れないため、ボーズを通り越してお地蔵さんになってしまいました.../(^o^)\ しかも、サカナが釣れない主原因は諸所の雑用が多くて、ほとんど釣りに行けないという.../(^o^)\

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